September 2012

コロコロキッズアートクラブとは
親しむ・つくる・描くことで
『見る力』『うみだす力』『心』を育む、
こどもアートスクールです。

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出張講師いたします。

公式HP
https://corocorokids-art.com/

さつまいもの量感画

さつまいもが美味しい季節ですよね♪
今日は臨床美術に基づいて描いた【さつまいもの量感画】の一コマをご紹介いたします。

臨床美術を端的に説明すると、『五感で感じたことを大切に描く』アート活動です。
多くの人が、自分は絵が苦手、下手だと思っています。
また、良い絵は本物そっくりに描くことであるということにとらわれている人が多いのも現状です。
このような思いからも解放されるための、数ある方法の中のひとつが臨床美術での量感画です。
「感じれば、絵は描ける」
ということを伝えたく、コロコロクラブでは臨床美術による指導もカリキュラムに取り入れています。
(もちろん写生として鉛筆、コンテ、パステル等を使ったデッサンも行う予定です)

では、【さつまいもの量感画】の流れをご説明・・・
(画材・・・オイルパステル、ラシャ紙、バフン紙、和紙、割りばしペン、はさみ、のり、モチーフ)

さつまいもを眺めるだけではなく・・・
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香り、手にした時の肌触り、たたいてみて音を聞き、重さや張りをじっくりと感じてみます。
一口大に切ったさつまいもを食べて「知っている~この味~」「甘い!」など楽しみながら味を確認。
これで、嗅覚、触覚、聴覚、視覚、味覚で「さつまいも」を感じられましたね。




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さあ、まずさつまいもの中身から描きはじめます。過去の記憶や先ほどの味に近い色を2、3色選び、
中心から塗り広げていきます。
触感で感じた印象を思い出しながら、ずっしりと重く硬い、張りのあるさつまいもにしていきます。




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皮の色を重ねる前に、再度じっくりとさつまいもを観察します。
凹凸の形や、ザラザラ感、根がある部分、さつまいもの部分によって色が微妙に変化しているのを感じます。
確認できたら、さつまいもの皮の色を、3色以上選び、
選んだ色を中身の色で描いた上に形にそってかぶせるように描いていきます。




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この時も量を感じながら描くことが大切です。
さつまいものヒゲや窪み、皮の表情を箸棒でスクラッチしたり、先端の形や明るく感じる部分など、アクセントも描き加えてみます。
描き終わったら、スペシャルな粉をふりかけ、オイルパステルを定着させ、形を切り抜きます。




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切り抜いたさつまいもを、別の台紙の上に乗せて、構成を考えながら和紙でデコレーションしていきます。
仕上げに画面を離して見て、好きなところに名前のサインをオイルパステルで入れます。




さつまいもが完成しました!
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「さつまいも」の独特の形や色の深みなど、新たな視点で観察し、
ワイワイ楽しみながら、質感のある個性的な作品が完成しました。
女の子3人だったので、和紙の構成も可愛く飾りたかったようで、丁寧に仕上げてくれました。


また近々、講師自宅でミニミニワークショップとして「量感画」を行う予定です。
詳細が決まりましたら、こちらでもアナウンスさせて頂きます♪
ご興味がございましたら、ぜひぜひご参加くださいませ。

「第二回 1万個の紙コップアート」インスタレーションの模様

第二回「みんなで作ろう白い世界!1万個の紙コップアート」を主催しました。
(参加者:子ども28名、大人18名 計46名)

今回は第一回目の紙コップアートのインスタレーションに引き続き、
材料は全く一緒の紙コップでしたので、
目に見える大きな違いは、前回より参加者が子どもだけでも10人多いということで、
どんな変化があるのだろうと、私もワクワク楽しみにしていました。

実際始まってみると・・・前回とは異なり全体として1つの大きな作品を作るのではなく
『一人一人じっくりと考えて工夫する』
という姿が印象的でした。
『自分の力で作り上げたい!』という思いがこちらにもひしひしと伝わってきて、
結果としてそれぞれの作品の個性となって表れた様に思います。

みんな、事前に紹介した紙コップの積み方だけでなく、自分なりの積み方を発見し、
上手く積み上げられないと、躊躇せずにやり直しを繰り返し、
そして新たな表現の仕方をじっくりと開拓していました。

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活動の中盤では空間に広がりを出すための、魔法の板を使って、
王様の椅子や城の門、橋や窓などに見立てたり、天秤のように使ったり、
造形物の間に絶妙なバランスで差し込むなど、発想豊かに理想を形にしていました。


私も思わず「匠の技!」「職人みたい」と唸ってしまうくらい素晴らしい作品の数々が完成しましたよ。
それでは子ども達の「匠の技」をご覧下さい。(イメージソングはビフォー・アフター!?)

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左:みんなで相談しながら力を合わせお城を築いているグループ5名(年中・小1)、壁はまるでアントニ・ガウディの建築物を彷彿とさせる美しい曲線です。
右:女子グループ6名(年少・小1~小4)の「まあるいお城」、小窓や道やお花もあり、女性らしく美しい弧を描いたメルヘンな作品。


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左:じっくり考えて自分なりに工夫して円柱を制作中のKちゃん(小2)、この積み方、なるほど!と参考になりました。このまま高く積み上げていたらピサの斜塔になったかも!?
右:まるで職人のように少し離れて作品を確認するKくん(年中)、慎重に絶妙なバランスをとって、天秤のような作品やピラミッドも制作!


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左:ピラミッドを制作中のKくん(年長)、届かない所は頼もしいパパに助けてもらいました。門構えがとても立派ですね!
右:兄妹(小2・年中)力合わせて手際よく積み上げ、ユニークなお城を制作、積極的に質問しにきてくれましたね。


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左:兄妹(小2・年中)でそれぞれ自分のイメージするピラミッドを制作、絶妙なバランスで置かれたスチレンボードと紙コップ、
まるでマチュ・ピチュの遺跡を彷彿とさせるようなチャレンジングな形。
右:作っては崩し、何度もじっくり考えながら制作していたMちゃん(年少)、頑張って一人で立派な別邸のあるお城を完成させました。


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左:姉弟(小1・年中)で長方形の広いお城を制作、弱くなりがちな難しい角は何重にも重ねることで丈夫になり重厚感がでましたね。
右:これは何に見えますか?実は姉弟(年中・3歳児)で力を合わせて作ったお魚なのです。目、ウロコ、ヒレ、尾もありましたよ。


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左:最初から目標は「ピラミッド!」だったHくん(小2)、根気強くきっちり積み上げていきました。この積み上げ何気に難しいのです!
右:Sくん(小1)が殆ど一人で作り上げた、王様の椅子があるお城。奥行きのある曲線と直線が縦横上に綺麗に混ざり合い、3次元の世界が広がっています。


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左右:Hちゃん(小1)Yちゃん(年長)が、シンメトリーに美しく築き上げたお城に、講評会の時みんなで入場しました。
子ども26人と大人3人も入ることができる大きなお城ができましたね。


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なんということでしょう、
ただの白い紙コップが子ども達の手により、美しい三角や四角、曲線や弧を描きながら、素晴らしい造形物に変身しました。

「お城」「ピラミッド」などテーマが同じであったとしても、作品として何一つ同じものはありません。
みんなそれぞれ個性豊かに表現していました。

つい最近3歳になったばかりの最年少の男の子は、少し戸惑いながら制作していました。
しかし、お片付けの時間になった途端、崩して重ねて片づけることが余程楽しかったのでしょうか、
テンションが上がり、他のチームの紙コップも走り回って張り切って片づけてくれていました。
お母さん曰く「一番イキイキしていた!」みたいです。

紙コップアートのワークショップは、年齢や個性によってスイッチの入るタイミングがそれぞれ違うので、
最初から最後までどこに楽しさが潜んでいるのかわからない、というところも面白いですよね。

来年も第三回紙コップアートは行う予定です。
もっと作りたかったのに、こうしたかったのに、という思いがある人は、
次回どうすれば時間内に思い通り組み立てることができるのか、
是非、周りの人と作戦を練ってみてくださいね!

私も子ども達が目をキラキラと輝かせながら工夫し楽しそうに活動している姿を
見ることができ、とても嬉しかったです!
次回も子どもたちの笑顔が自然とこぼれるような
面白いワークショップを企画しますので、是非遊びに来てくださいね!

今度は〇〇〇をデザインしますよー!乞うご期待!?

今回は大阪市内や交野市などはるばる遠地からも多数ご参加頂きすごく嬉しかったです!
ご参加ご協力下さった皆様!本当にありがとうございました。

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コロコロクラブ キッズアートスクール
公式ホームページはコチラ→https://corocorokids-art.com/

よもやまdeアート

先日、「第一回1万個の紙コップアート」のワークショップに参加頂き、
お手伝いまでして頂いたBさんから、こんなお話しを聞きました。

夏休みの自由研究を制作するため、近くの鋳物民俗資料館へお子さんと行かれたそうです。
その制作の終了間際に、本来ボンドの接着を補助するための沢山の洗濯バサミを、
お子さんがどんどんと繋げていき、洗濯バサミがユニークな形になっていったそうです。

Bさんはそれを見て、ハッと
『紙コップで作品ができるように、何気なく日常で使っている物でも、こうしてアートになるのだと気付かされた』
ということを話されていました。

コロコロクラブの理念の一つに、
「より多くの視点から、のびのびとアート活動を楽しむ」
ということを掲げています。

子どもは本来作ることが大好きです、普段使っている日用品や落ちている石ころまでアート作品にかえてしまう、
天才的能力を秘めています。

子どもが何かをユニークに変えてしまった時に、それをアートと捉えるか、
または、ただのガラクタだと捉えるかは大人の心がけ一つで変わってきます。
見逃しがちな何気ない子どものアート作品に大人も気付き共感することで、
子ども自身の充実感や喜びも、より大きなものになるのではないでしょうか。

お子さんが洗濯バサミで自然と何かを作って楽しんでいたこと、
そして、Bさんがお子さんの生み出したアートの素晴らしさに気付かれたことが、
もしかしたら前回のワークショップでの活動の影響が1%だけでもあったかも?
なーんて思うと、私も心が踊ります。

コロコロクラブでは、家ではなかなかできないダイナミックな表現活動や、
自然素材を使ってコツコツと一つの作品を作り上げる体験を通じて、
その誰もが秘めている豊かな発想力を存分に発揮してもらいたいと考えています。

これからも子ども達が笑顔一杯になるような楽しいワークショップやアート教室を
どんどんと企画していきますね!

以上、よもやまdeアートでした。
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